ここでは日本語の boiled 入力環境構築までを紹介します. その次のステップは♥ 善き魔術師への道(青年編) へお進みください. (その他♥ 大人編もあります)
Windows をインストールする度に古い Meadow を引っ張り出し, さらに Canna を 無理やりインストールして... と言う作業を繰り返して来ました. 振り返れば, 私の Meadow の最初の記事が 2003 年頃だから Windows XP の時代. 私の使っているものは emacs-version を見ると,
GNU Emacs 22.3.1 (i386-msvc-nt6.2.9200) of 2009-08-10 on KOICHIRO-PC
2009 年の開発版. もう 10 年以上も経ってます. 無理やり使い続けている間に, 世間では本家の Emacs を使う動きが主流となっている のは知っていました. gnupack 等の記事も見てはいたのですが, 日本語エディタとしての使い勝手は Meadow + Cannna + YC が気に入っていて, この boiled-egg 的な環境を手放せずにいました. フォント設定など自分好みに 育て上げたのをやり直したくないと言う気持ちもありました.
そんな中, boiled-mozc の情報が流れてくるようになり, 「次は(本家) Emacs に乗り換えよう」と心に決めて, せっせと情報を収集していました. そして今回(2020/09), ついに乗り換え実行です.
目標は Windows 上での Emacs + Mozc + boiled-mozc 環境の実現です. いざ試してみると, 頑張って情報収集したにもかかわらず, 試行錯誤の連続です. そもそも Windows 上でと言うのがネックで, 実行例が少ないです. さらに Windows 上でも Cygwin (gnupack)環境と合わせたり, WSL (Windows Subsystem for Linux)環境だったりして, 何らかの UNIX(Linux) 環境を利用するものがほとんどです. はっきり言って面倒です.
「もっと簡単に」やりたい!
以下, 私が実行した「可能な限りシンプルに」環境構築する方法です. もっともっと単純な構築方法もあるかと思いますが, よろしかったら是非お試しください. そして boiled な環境を味わってみてください. 高い確率で気に入っていただけると信じています. Let's boil!
Emacs 27.1 を順調に利用していましたが, 本日(2022/08) 28.1 に バージョンアップ.
2023/4, 新 PC にインストールする機会があり,
MSYS2 からのインストール(失敗)を試しました.
でもうまく行っていません. (リンクはインストール失敗記事としてお読みください.
試行錯誤の結果, MSYS2 環境と Windows 版 Emacs を組み合わせることにより うまく動くようになりました. 従来は Cygwin と言う Windows 上の UNIX 環境と Emacs との組み合わせで 動かしていたのですが, Cygwin 環境を MSYS2 に置き換えた形です. つまり Emacs のインストール部分は以下の記述のままです. そのままお読みください.
MSYS2 と共存させる場合の注意. MSYS2 のパッケージ群の中に Emacs が存在します. pacman と言うパッケージマネージャーで簡単にインストールできます. しかしこのバージョンの Emacs はうまく Google 日本語入力と接続できません. 将来は問題なく動くようになる可能性がありますが, 差し当たりは MSYS2 の Emacs パッケージはインストールせずに, Emacs 本家のモノを利用する事を お勧めします.
以下, 順に従って実行して行けば環境構築までの一番の近道となるように 説明して行きます. OS は Windows 10 です. (細かく言えば Windows 10 Pro 64bit です.)
余裕があれば ♣OUT, ♥IN の記事も是非お読みください. (特に OUT の方 :-) さらに良い環境構築のためのヒントが見つかると思います. そして, 良い方法が見つかったら是非公開してください.
まず諸々のインストールに先だって環境変数設定などの準備です.
実は私の場合, 先に Meadow をインストールしており, 今回のために改めて
作業したわけではありませんが, どこでその設定が影響しているのか分からないので
準備として書き留めておきます.
特にこの項の最初の MSYS2 環境の導入はお勧めです. もちろん MSYS2 環境を
導入しなくても Emacs は動かせます. 手っ取り早く Emacs だけを動かしたい
という方は次項 0.0 をスキップください
Emacs 自体 UNIX 環境と深い関係にあり, Emacs だけでなく UNIX 環境も合わせて 導入する事をお勧めします. 以前は Windows 上での UNIX 環境として Cygwin を利用していましたが, 今は MSYS2 に切り替えています. インストール手順は金子邦彦さんの ♣ OUT00: MSYS2 のインストールと...(開発用パッケージのインストール) (Windows 上) を参考にしました. 但し, 記事では LLVM など様々なパッケージを インストールしていますが, 私はとりあえず GCC を入れたのみです.
$ pacman -S mingw-w64-ucrt-x86_64-gcc
環境変数の設定は環境変数設定画面で行います. 画面は以下の 2 つの呼び出し方があります.
どちらかの方法で環境変数設定画面を開き, ユーザー環境変数(U) の方に新規(N) 登録して行きます. (該当変数名が既に登録されている場合は, 編集(E) になります.)
私が設定している環境変数のうち Emacs 設定に関係するかも知れないものは 以下の 2 つのみです. これらは設定しておいて損は無いと思うので, 是非事前に 設定ください.
変数 | 値(例) | コメント |
---|---|---|
HOME | C:\Users\uranov | Windows での(本人の)ユーザディレクトリにしておくと何かと便利 |
TZ | JST-9 | タイムゾーンです. JST は日本標準時, -9 はグリニッジ標準時より 9 時間早いの意 |
Emacs は Lisp と言うプログラム言語を読み込んで動作します. 立ち上げ時ににはやはり Lisp で書かれた初期設定ファイルを読み込みます. 初期化ファイルは優先順位が決まっていて,
となっています. 順番にチェックし, 該当ファイルが存在しなければ次へ. 見つかったらそのファイルを読み込んで初期化します. (見つかれば それ以降のファイルは読まれません. 詳しくは ayatakesi さん提供の ♣ OUT01: (GNU Emacs Manual) init ファイル 参照.)
2023/4 には以下のように書きましたが, もう Meadow を起動する事が無くなりました. さしあたり空の ~/.emacs.d/init.el を用意しておけば十分です.
私の場合, Emacs とともに Meadow 設定も残しておきたいので,
以下の様に 2 つの設定が共存できるようにしています.
Emacs のみを使われる方は ~/.emacs.d/init.el のみで良いです.
(私の場合, 何も書かれていない ~/.emacs.d/init.el を用意しましたが,
最初に準備する必要もありません. init.el が無くても問題無く起動します :-)
[~/.emacs] (elisp ではセミコロン ; 以下はコメントとして扱う. よって実際に意味のある行は 4 行のみ. ;; -*- mode: lisp-interaction; syntax: elisp; coding: utf-8 -*- ;; last modified: Fri Sep 25 20:42:33 JST 2020 ;; ;; .emacs ;; ;;==================== ;; INI ファイルの切替 ;;==================== (if (string-match "22.3.1" emacs-version) (load "~/.emacs.d/meadow.el") ;; Meadow(22.3.1) (load "~/.emacs.d/init.el") ;; Others ) ;; EOF
[~/.emacs.d/meadow.el] (Meadow で使っていた .emacs を移動 & リネーム) ;; -*- mode: lisp-interaction; syntax: elisp; coding: utf-8 -*- ;; last modified: Wed Nov 20 20:50:40 JST 2019 ;; ;; .emacs for "Meadow-3.02-dev (RINDOU) (2009-06-17 Rev.4261)" ;; ;;================ ;; 日本語環境設定 ;;================ ;;--------------- ;; Mule-UCS 設定 ;;--------------- (require 'un-define) ; Unicode (require 'jisx0213) ; JIS X 0213 ;;---------------- ;; 日本語環境設定 ;;---------------- (set-language-environment "Japanese") 〜〜〜 以下略 〜〜〜
[~/.emacs.d/init.el] (Emacs 用設定. さしあたりは空)
この私の切り替え方法, イマイチです. Emacs は GUI からのカスタマイズ設定などを
init ファイルに自動で書き出したりします. 単に切り替えだけの記述だったはずの
.emacs が少しづつ書き足されていく...
金子邦彦さんの ♣ OUT02: emacs のインストール (Windows 上) を参考にしました. 但し, 記事では本家の Emacs をインストールした後, mhatta さんが公開している IME パッチを当てたバージョン ♣ OUT03: 64bit 版 GNU Emacs for Windows (w/ IME パッチ) を上書きしているが, 私は(試行錯誤の結果)現在オリジナル版のままで 利用しています.
具体的な作業を書いておきます. (上記金子さんのページが画面例付きで詳しいです :-)
作業が完了すれば以下のようなフォルダ構成となるはずです.
C:\emacs ---+--- bin +--- etc +--- include +--- lib +--- libexec +--- share
bin フォルダの下の runemacs.exe を実行すれば(= ダブルクリックすれば), 下図のように Emacs が立ち上がります. この時点では init.el に何も設定していないので (= 何も書いていないので)デフォルト設定のまま立ち上がります. これでも Emacs を使った経験があれば, テキストエディタとして十分使えます. 日本語も Windows で利用中の IME (私の場合は Microsoft IME)を使って 普通に入力できます. 但し目標の「茹で上がった環境」にするには更に作業が必要です. Let's boil!.
GNU Emacs 27.1 (build 1, x86_64-w64-mingw32) of 2020-08-22
あ, これから何度も Emacs を起動することになるので, (デスクトップに) runemacs.exe のショートカットを作っておきましょう. その時に作業フォルダー(S)を %HOME% に変更しておくと幸せになれます.
今回の Emacs と通信する かな漢字変換サーバ「Google 日本語入力」をインストールします. かな漢字変換サーバ って言い方は古いですね. Windows 流に言えば IME です. オープンソースとなっている Mozc をコンパイルして使うと言う Linux と同等の手段も ありますが「もっと簡単に」の旗印のもと, Google 版をそのままインストールします.
インストール手順は色々なページで紹介されています. 'PC 設定のカルマ' さんの ♣ OUT04: Windows10 - Google 日本語入力 (IME) のインストール , 'SEECK.JP サポート' さんの ♣ OUT05: Google 日本語入力をインストールする方法 など皆さん画面例付きで詳しく紹介されています.
具体的な作業を書いておくと,
インストールが完了すると IME アイコンが Google 日本語入力のものに変わリます.
Emacs と Mozc の連携あたりは NTEmacs @ ウィキさんの ♣ OUT06: emacs-mozc を動かすための設定 あたりを大いに参考にしました.
こちらの作業は簡単です.
これだけで作業完了です. (実際には Path の通った場所ならどこにおいても OK です. この記事では説明の都合上 'C:\emacs\bin の下' の一択です.)
さあ, ここから本格的に Emacs 上での作業が始まります. まずは Mozc パッケージのインストールです. 自分で Download して install をしても良いのですが 最近の Emacs には Package と言うソフト管理システムが用意されています. 「もっと簡単に」を合言葉に Package システムを使ってみましょう. この Package に関しては Qiita の @Maizu さんの記事 ♣ OUT07: Emacs で快適な研究環境を整えよう 2 ~パッケージ導入 & 日本語入力編 ~ を参考にしました.
具体的な作業を書いておくと,
[~/.emacs.d/init.el] (簡略化のため, コメントや日本語を抜いてあります) (require 'package) (add-to-list 'package-archives '("melpa" . "https://melpa.org/packages/")) (add-to-list 'package-archives '("melpa-stable" . "https://stable.melpa.org/packages/")) (add-to-list 'package-archives '("marmalade" . "https://marmalade-repo.org/packages/")) (add-to-list 'package-archives '("org" . "http://orgmode.org/elpa/")) (package-initialize)Emacs での作成が終わったら, 一旦 Emacs を終了して下さい
(mozc パッケージは 2 種見つかりますが, 新しい方を選びます) : mozc 2018snapsh... available melpa-s... minor mode to input Jap I mozc 20200822.1229 available melpa minor mode to input Jap mozc-cand-posframe 20200208.750 available melpa Posframe frontend for m mozc-im 20160412.22 available melpa Mozc with input-method- mozc-popup 20150224.34 available melpa Mozc with popup mozc-temp 1.0.0 available melpa-s... Use mozc temporarily mozc-temp 20160228.840 available melpa Use mozc temporarily :
インストールが完了すると ~/.emacs.d/elpa フォルダの下に mozc-20200822.1229 フォルダが作成され, その中に mozc パッケージが入っています.
~/.emacs.d ---+--- elpa ---+--- mozc-20200822.1229 ---+--- mozc.el | | +--- mozc.elc | | +--- mozc-autoload.el | | +--- mozc-pkg.el : :
ここまでで一旦 Mozc との通信を確認するのが確実なやり方なのですが, ここでは一気に boiled-mozc も入れてしまいます.
作業は簡単で, (「3. mozc_emacs_helper のインストール」と似た作業です.)
これだけです.
最後の作業です. Emacs と Mozc(Google 日本語入力)との通信のための mozc, boiled-mozc を利用するための設定を行います.
再び ~/.emacs.d/init.el を開き, Mosc の設定(以下の行)を追加し保存します. (ちょっと長いのでコピペが楽かな :-)
(set-language-environment "Japanese") (prefer-coding-system 'utf-8) (set-file-name-coding-system 'cp932) (set-keyboard-coding-system 'cp932) (set-terminal-coding-system 'cp932) (require 'mozc) (setq default-input-method "japanese-mozc") (setq mozc-helper-program-name "C:/emacs/bin/mozc_emacs_helper.exe") (advice-add 'mozc-session-execute-command :after (lambda (&rest args) (when (eq (nth 0 args) 'CreateSession) (mozc-session-sendkey '(Hankaku/Zenkaku))))) (autoload 'boiled-mozc-rK-conv "boiled-mozc" "Romaji to Kana-Kanji conversion" t) (autoload 'boiled-mozc-rhkR-conv "boiled-mozc" "Romaji to Hiragana conversion" t) (global-set-key "\C-j" 'boiled-mozc-rK-conv) (global-set-key "\M-j" 'boiled-mozc-rhkR-conv) (define-key lisp-interaction-mode-map "\C-j" nil)
作業が終わったら Emacs を終了します.
さあここまでの設定がうまく行ったいたら日本語入力もバッチリなはず. やってみましょう. ここからは Emacs を使い慣れた人は自分で好きに進めて下さい. 一応ビギナーに向けて 簡単な確認方法の例を書いておきます. (緑の行が 実行する内容です.)
Mozc 変換と boiled-mozc 変換, 要は日本語/英語のモードを先に設定してからタイプするか, 先にタイプしてから後で日本語に変換するかだけの違いです. 小さな違いなのですが これが日本語/英語混在の文章を書く機会が多い人間には大違いです. 特に私の場合, 句読点に '、。' を使わずに ',.' を使うのですごく違います. さあ, 声を揃えて Let's boil!.
これで作業目標「Windows 上での Emacs + Mozc + boiled-mozc 環境の実現」は完了です. 後は簡単に私のカスタマイズ例を紹介しておきましょう.
Emacs にはバイトコンパイルと呼ぶ, Lisp ファイルをより実行しやすい形式 (byte-code)に変換する(コンパイルする)機能があります. *.el ファイルを コンパイルすると *.elc ファイルが作られ, 実行時間が少し早くなります. boiled-mozc.el もバイトコンパイルしてみましょう.
'M-x byte-compile-file' と入力すると対象ファイルを聞かれるので '~/.emacs.d/elpa/mozc-20200822.1229/boiled-mozc.el' と入力すると 直ちにバイトコンパイルされ, 同じフォルダに boiled-mozc.elc が作られます.
フォルダを確認下さい. (mozc.elc 等, 最初からバイトコンパイルされたファイル も提供されている場合も多くあります.)
後述の init.el をバイトコンパイルする人もいます. Emacs の立上りが若干 早くなります. 但し, init.el を頻繁に書き換える人は, その都度バイトコンパイルする必要が生じ面倒です. ある程度内容が固まって来てからの実行が良いでしょう.
meadow の乗り換えをためらった理由の一つにフォント設定があります. 何度もカット & トライし, 気に入ったフォント設定にたどり着いたので 簡単には捨てられません.
私の気に入っていた設定は日本語 'メイリオ', 英語 'consolas' の組合せです. これに近いモノが見つかりました. MeiryoKe です. メイリオフォントに パッチを当て, 等幅で見やすいフォントを実現しています.
まず自分の Windows のメイリオフォントのバージョンをチェックします. [コントロールパネル] → [フォント] でフォントウィンドウを開きます. 表示を絞るため右上の検索ボックスで「メイリオ」を検索します.
次に「メイリオ」で右クリックし「プレビュー(V)」を選択します. 複数の画面が表示されますが, 左上のバージョン情報をチェックください. 手元の PC は 6.30 でした.
♠ DL05: MeiryoKeから自分のフォントに合ったバージョンを手にいれ, meiryoKe_*.ttc, meiryoKeB_*.ttc を生成します. 私は meiryoKe_gen_6.30rev5.zip をダウンロードしました. 生成方法はパッケージ中の README.html をお読み下さい. meiryoKe_630r5.ttc, meiryoKeB_630r5.ttc が生成されました.
生成したフォントをフォントウィンドウにDrag & Drop するだけ. これでフォントのインストールは完了です. MeiryoKe_PGothic, MeiryoKe_UIGothic, MeiryoKe_Gothic, MeiryoKe_Console が追加されました. フォントウィンドウ内で 'meiryoke' で検索すると確認しやすいです.
後は init.el でフォント設定するだけ. 以下の記述を追加ください. (ついでに少し画面設定も加えてます :-)
(setq default-frame-alist (append (list '(foreground-color . "black") '(background-color . "LemonChiffon") '(background-color . "gray") '(border-color . "black") '(mouse-color . "white") '(cursor-color . "black") '(font . "MeiryoKe_Console-10"); MeiryoKe(console) - 10pt '(line-spacing . 2) '(width . 80) '(height . 80) ; MeiryoKe_Console-10 で縦 1080 ほぼ一杯 '(top . 0) '(left . 100)) default-frame-alist))
従来利用していた Meadow と設定後の Emacs との比較です. (個人的には Meadow の 方が英字の高さが低めで読みやすいですが, 許容範囲です :-) 時間があったら 9pt の設定で横間隔を広げる方法を検討します.
プログラミング用途を考えると Emacs のフォントは等幅フォントが良いです. ここで紹介した MeiryoKe の他 Ricty Diminished など, プログラミング用 等幅フォントは色々存在します. あれこれ試して気に入ったものをお使い下さい.
HackGen(白源), Firge(ファージ)等を試したい.
最後に現在の私の init.el を公開します. ここまでに紹介した式もコメント入りで 書いてあります. 各式の詳しい内容はネットで調べて下さい. (ネットから仕入れた情報は出典を書き留めてあります. そうすると 更新情報や追加情報を調べるときに重宝します. 是非皆さんも実行下さい.)
またもや余談ですが, 今はインターネットで簡単に情報が入手できる様になって 本当に便利です. 昔は周囲の詳しい人に教えてもらうか, マニュアル(Man 等)/ 書籍/雑誌を読むしかありませんでした. 詳しい人がいない状況で新しい情報を 知るのはとても大変でした. Emacs 関係で私のお世話になった本を紹介して おきます. 共立の方は初版 1988 年(私のものは 1992 年の 22 刷) 原本は 1986 年で Emacs のバージョンは 18 となっています, ソフトバンクの方は初版 1993 年でこちらも同バージョンが対象です. 懐かしく思い出される方もいるのでは...
;; -*- mode: lisp-interaction; syntax: elisp; coding: utf-8 -*- ;; last modified: Tue Sep 29 23:27:37 JST 2020 ;; ;; .emacs (http://dreamserver2.dsmynas.com/uranov/) ;; ;;============ ;; 日本語環境 ;;============ (set-language-environment "Japanese") (prefer-coding-system 'utf-8) (set-file-name-coding-system 'cp932) (set-keyboard-coding-system 'cp932) (set-terminal-coding-system 'cp932) ;;------ ;; Mozc ;;------ ;; >> http://ubiqlog.com/archives/8538 ;; >> https://blog.rustle.info/archives/1881 (require 'mozc) (setq default-input-method "japanese-mozc") ;(global-set-key (kbd "C-o") 'toggle-input-method) (setq mozc-helper-program-name "C:/emacs/bin/mozc_emacs_helper.exe") ;; Windows の mozc は接続直後 direct モード になるので hiragana モード にする. (advice-add 'mozc-session-execute-command :after (lambda (&rest args) (when (eq (nth 0 args) 'CreateSession) ;; (mozc-session-sendkey '(hiragana))))) (mozc-session-sendkey '(Hankaku/Zenkaku))))) ;;------------- ;; boiled-mozc ;;------------- (autoload 'boiled-mozc-rK-conv "boiled-mozc" "Romaji to Kana-Kanji conversion" t) (autoload 'boiled-mozc-rhkR-conv "boiled-mozc" "Romaji to Hiragana conversion" t) ;;(global-set-key "\C-o" 'boiled-mozc-rK-conv) ;;(global-set-key "\M-o" 'boiled-mozc-rhkR-conv) ;; 次行は (define-key global-map "\C-j" 'boiled-mozc-rK-conv) と等価. (global-set-key "\C-j" 'boiled-mozc-rK-conv) (global-set-key "\M-j" 'boiled-mozc-rhkR-conv) ;; 変換中に C-o, C-i, C-p が使えるようにしたい. ;; ;; Lisp Interaction mode では \C-j が式の評価に割り当てられている. ;; boild-mozc を使うために \C-: に割当変更. (define-key lisp-interaction-mode-map "\C-j" nil) (define-key lisp-interaction-mode-map (kbd "C-:") 'eval-print-last-sexp) ;;============== ;; フレーム設定 ;;============== ;;------------------ ;; 初期フレーム設定 ;;------------------ ;; フォントセット, サイズ, 行間は気に入ったものを探すしかない. ;; 最後にフレームの高さを調整. (setq default-frame-alist (append (list '(foreground-color . "black") '(background-color . "LemonChiffon") '(background-color . "gray") '(border-color . "black") '(mouse-color . "white") '(cursor-color . "black") ; '(font . "MeiryoKe_Gothic-10") ; MeiryoKe - 10pt ; '(line-spacing . 1) '(font . "MeiryoKe_Console-10"); MeiryoKe(console) - 10pt '(line-spacing . 2) ;; '(font . "MeiryoKe_Console-9") ; MeiryoKe(console) - 9pt ;; '(line-spacing . 2) ; '(font . "Ricty Diminished-10"); Ricty Diminished - 10pt ; '(line-spacing . 1) '(width . 80) '(height . 40) '(top . 0) '(left . 100)) default-frame-alist)) ;;------------------------------ ;; メニューバー, スクロールバー ;;------------------------------ (tool-bar-mode -1) (menu-bar-mode -1) ;(scroll-bar-mode -1) ;;-------- ;; その他 ;;-------- ;; スタート画面を表示しない (setq inhibit-startup-message t) ;;(setq initial-scratch-message "") ;; 行番号表示 ;(global-linum-mode t) ; Emacs 26.0.50 まで ;(global-display-line-numbers-mode) ; それ以降 ;; モードラインにカラム番号を追加(デフォルトはライン番号のみ) ;(column-number-mode t) ;; 折り返し表示(デフォルト有効) ;(setq-default truncate-lines t) ;; 表示行/論理行移動 (setq line-move-visual nil) ;;========== ;; 詳細設定 ;;========== ;;------------------ ;; バックアップ不要 ;;------------------ (setq make-backup-files nil) ;;------ ;; ベル ;;------ ;; (setq visible-bell t) (setq ring-bell-function 'ignore) ;;---------------- ;; パッケージ管理 ;;---------------- ;; >> https://qiita.com/Maizu/items/fee34328f559c7dc59d8 (require 'package) (add-to-list 'package-archives '("melpa" . "https://melpa.org/packages/")) (add-to-list 'package-archives '("melpa-stable" . "https://stable.melpa.org/packages/")) (add-to-list 'package-archives '("marmalade" . "https://marmalade-repo.org/packages/")) (add-to-list 'package-archives '("org" . "http://orgmode.org/elpa/")) (package-initialize) ;; EOF
以上のカスタマイズでそこそこ使えるようになりましたが, まだ Meadow を使っていた時と比べると, 機能的に十分ではありません. 設定を加えれば, 更に使い勝手は向上するはずです. 私の使い勝手は向上の取り組みについては ♥ 善き魔術師への道(青年編) をお楽しみに.
ネットを見ていたら Emacs 28.1 がリリースされていた. すぐにダウンロードし, バージョンアップ. 今回(2022/08)ダウンロードしたのは emacs-28.1.zip. (emacs-28.2.zip が出ました. (追記 2022/09)) 念のため, 従来のファイルを全て別ディレクトリに移し, そこに解凍したファイルを 置いた. 後は従来版利用時に手動で emacs/bin 以下に置いたファイルをコピー. これで完了. (私の場合 mozc_emacs_helper.exe, cmigemo.exe, migemo.dll の 3 つ)
追記 3のコメントとして書いたように, 今のところ, MSYS2 環境の中の Emacs パッケージは利用しない方が良い と言う結論です. 0.0 MSYS2 環境の導入に書いたように, あくまで Emacs とは独立に MSYS2 環境をインストールください.
きっかけは本家のダウンロードページ♠
DL01: GNU Emacs - Download & installation.
その中の Windows の項目に以下の記述を見つけた事.
MSYS2 users can install Emacs (64bits build) with the following: pacman -S mingw-w64-x86_64-emacs <.del>
最近は Windows での UNIX like な環境導入には Cygwin ではなく
MSYS2 の方が主流になっているとの記事を読み, 興味を持っていたが
Emacs がそのままインストールできるとは! これはやってみるしかない.
ということで MSYS2 のインストールから始めました.
冒頭の追記 2 に書いた通り, この作業は今のところうまく行っていません.
問題はバージョンやライブラリにあり手順としては間違っていないものと信じ
実行した手順を書き留めておきます. (以下は失敗記事としてお読みください.)
(2023/4 記)
実際に行った作業手順♥
IN04: MSYS2 からの Emacs インストールです.
前回は(メドウ)の達人をモジって 'めどうし' としていましたが, 今回は Emacsian(イイマクシアン)を無理矢理 'いいマジシャン' としています. 魔導士から魔術師へ!