浜田省吾 / Home Bound

SIDE A
(01) 終わりなき疾走
(02) 東京
(03) 丘の上の愛
(04) あばずれセブンティーン
(05) 傷心
SIDE B
(06) 今夜こそ
(07) 反抗期
(08) ガラスの部屋
(09) 明日なき世代
(10) 家路

CBS SONY 27AH 1116 ¥ 2,700


【うらのふの一言】

一番よく聴いたアルバムはバラード集の『Sand Castle』かもしれません. 「もう一つの土曜日」の入った『J.BOY』も好きです. でも一枚選ぶとするとこれです. それまでカップヌードルのイメージしか無かった浜田省吾が私の中で変わりました. 「丘の上の愛」は歌詞を覚えるために繰り返し聞きました.

当時, レンタル LP が私の下宿界隈でも始まり, レンタル料を安く済ますために 借りてきてはカセットに落としすぐに返却する「当日返し」を繰り返していました. 昼間当日返しをして, じっくり聴くのは夜です. もちろん昼間の録音時もちゃんと聞いています. 変な針飛びなんかが発生しない事の確認と, お気に入りの曲のセレクトが目的です. 多くの LP は片面 22, 3 分, 90 分テープの片面に 1 枚が収まります. (収まらないときは別の長さのテープに録音し直し. 作業時間が倍に伸びます. ライナー・ノーツに演奏時間が書かれていればいいのですが, それがない場合は冒険です.)

レンタル初期の頃, カセットは 60 分と 90 分が主流でした. 例えば 60 分テープに録音すると, そのままでは未録音部分ができてしまいます. 人によってこの未録音部分の使い方が違いました. カセットの片面に LP 片面を対応させ, 未録音部分を残しておくタイプ. カセットの片面に LP 片面を録音し, 余った部分には気に入った曲をもう一度入れるタイプ. (私はこれです. 勝手にミニベスト方式と呼んでいます.) LP の A 面, B 面切れ目なくカセットに録音して行くタイプ. (これは更に余った部分を無音のままにするタイプとミニベストタイプ. それぞれ一長一短です. カセットを掛けっぱなしにしておく派と, 途中で早送りや裏返しの作業を厭わない派の違いかもしれません.

趣味の良いミニベスト部分を作るには録音時も真剣に聞いている必要があります. なんやかんや結局カセットデッキ(Pioneer CT-910)は終日回りっぱなし. デッキのモーターの熱でカセットテープはいつもホッカホカ. 懐かしい思い出です. いかん, 話が逸れました. 「丘の上の愛」はもちろんミニベスト入りでした.

後年, 浜田省吾はバラードライターとしてのイメージを強めていきますが, 私の中ではロックンローラーです. それはこのアルバムの影響でしょう. 「終わりなき疾走」「反抗期」「明日なき世代」名曲揃いです.


記: Sat Aug 14 17:54:59 JST 2021